車載カメラ向け画質チューニング

【概要】
自動運転およびADAS(先進運転支援システム)用ECUに搭載されるセンシングカメラにおいて、「Viewing(視認性)」と「Sensing(認識精度)」の両立を目的とした高度な画質チューニングを実施いたしました。
ラボ環境で実施する「客観チューニング」と、実走行環境での「主観チューニング」を組み合わせ、あらゆる環境下でシステムが要求する画質のデータを提供いたします。

【実施内容】

・客観チューニング (Objective Tuning)

・画質の数値化と基準値に向けた調整
チャートおよび測定機器を用いたラボ環境下にて、各種画質指標(S/N比、ダイナミックレンジ、色再現性ΔC、解像度MTF50等)を用いて画質を数値化し、ターゲットとなる基準値へ向けた画質調整を実施

・ベースラインの確立
AE(自動露出)、AWB(自動ホワイトバランス)、CCM(カラーコレクションマトリクス)、ガンマ補正等の基本パラメータを最適化し、実環境での調整に移行する前のベースラインを確立

・主観チューニング (Subjective Tuning)

・実環境におけるシーン別画質調整
夕暮れ、林間部、地下駐車場など、多様な走行シナリオに基づいたシーン別の画質検証と調整のフィードバックループを確立して実施
・ダイナミックレンジの確保
トンネルの出入り口など明暗差が極端なシーンにおいて、白飛びや黒つぶれを抑制してダイナミックレンジを確保。特にLTMのパラメータ調整により、時系列での輝度変動(フリッカー現象)を抑え、空や路面の安定した階調表現を実現
・混合光源下のAWB最適化
特定光源への過剰反応(過補正)を防ぐAWBアルゴリズムを調整し、トンネル内のナトリウム灯と外部の自然光、夜間のLED街灯と店舗照明など、多光源が混在する環境下での色転び(黄色/青色かぶり)を抑制
・LEDフリッカーとアーティファクト対策
信号機や標識のLEDフリッカー対策、およびゴーストやフレアの低減処理を行い、認識アルゴリズムの誤検知要因を低減
・エッジ強調とノイズ低減
夜間や悪天候時の認識精度を向上させるために、ノイズを抑えつつも交通標識の文字や車体のエッジ情報(高周波成分)を消失させないようにISPパラメータのバランスを調整

実例1:エッジ強調とノイズ低減のチューニングの実例(道路標識や街路樹の視認性を向上)

実例2:シーン別画質チューニングの実例(ADセンシング機能がブレーキランプとテールランプを区別しやすいよう彩度の差を強調)

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